4.6 機体の整備・点検・保管・交換・廃棄|無人航空機の飛行の安全に関する教則
令和4年9月5日に国土交通省から公開された「無人航空機の飛行の安全に関する教則」の内容について備忘録として挙げています。
以下の内容は全て国土交通省航空局「無人航空機の飛行の安全に関する教則」から引用しています。
4.6 機体の整備・点検・保管・交換・廃棄
4.6.1 電動機における整備・点検・保管・交換・廃棄
(1) 運航者が実施すべき、定期的な整備・点検項目
運航者(無人航空機を運航する者をいう。以下同じ)は飛行前後だけではなく、無人航空機ごとに定められた一定の期間や一定の総飛行時間毎に整備点検を行う必要がある。そのため、各機体メーカーが設定する整備内容を熟知し、必要なタイミングで修理等の整備を行う必要がある。
(2) リチウムポリマーバッテリーの保管方法
リチウムポリマーバッテリーの保管方法における主な留意点は以下のとおり。
● バッテリーの劣化を遅らせるため、長期間使用しない時は充電60%を目安に保管すること。満充電の状態での保管又は飛行後の放電状態での保管は、電池の劣化が進みやすく電池が膨らみ、使用不可になることが多いので行わないこと。
● 短絡すると発火する危険があるため、バッテリー端子が短絡しないように細心の注意を払うこと。機体コネクタとバッテリーを接続したままにしないこと。
● 万が一発火しても安全を保てる不燃性のケースに入れ、突起物が当たってバッテリーを傷つけない状態で保管すること。
● 落下させるなど衝撃を与えないこと。
● 水に濡らさないこと。
● バッテリーを高温(35℃超)になる環境で保管しないこと。(3) リチウムポリマーバッテリーの交換
交換時期のチェックが特に重要なものとして、リチウムポリマーバッテリーが挙げられる。
リチウムポリマーバッテリーが膨らんで切る場合は、過充電などでバッテリ内部に可燃性ガスが発生している可能性があるため、早めに交換を行う。
(4) リチウムポリマーバッテリーの廃棄方法
無人航空機の運航で生じる廃棄物は、各地方自治体のルールに従って廃棄しなければならない。事業で用いたリチウムポリマーバッテリを廃棄する場合は、法律に則り「産業廃棄物」として廃棄する。
4.6.2 エンジン機における整備・点検
エンジン機においては、飛行前後以外に一定の期間又は一定の総飛行時間毎に、メーカーが定めた整備項目を整備手順に従って実施する。運航者のエンジンの整備に関する知識及び技能が不足している場合は、専門の整備業者に依頼する。