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無人航空機の飛行の安全に関する教則

無人航空機の飛行の安全に関する教則

無人航空機の飛行の安全に関する教則

令和4年9月5日に国土交通省から公開された「無人航空機の飛行の安全に関する教則」の内容について備忘録として挙げています。

以下の内容は全て国土交通省航空局「無人航空機の飛行の安全に関する教則」から引用しています。

目次

1.はじめに

無人航空機は「空の産業革命」とも言われ、既に空撮、農薬散布、測量、インフラの点検等に広く利用されている。今後は、都市部も含む物流や災害対応、警備への活用等、さらに多様な分野の幅広い用途に利用され、多くの人々がその利便性を享受し、社会が抱える様々な課題を解決に導くことで、産業、経済、社会に変革をもたらすことが期待されている。

他方で、上空を飛行するという無人航空機の特性から、衝突や墜落といった事故が発生した場合には、重大な被害を生じさせる可能性がある。実際に、人への墜落事故や、航空機との接近といった人命への危険を生じさせる恐れのある事態や、空港付近での目撃情報に基づき、国際空港が一時的に閉鎖されるといった事態が発生している。

無人航空機の飛行の安全を確保しつつ、上記のような役割を果たしていけるようにするための制度の一つとして、無人航空機操縦者技能証明制度が創設された。この制度は、学科試験、実地試験及び身体検査により無人航空機を飛行させる者の知識と能力を判定し、これらに合格した者について無人航空機を飛行させるのに必要となる一定の技能を有していることを国が証明するものである。

無人航空機操縦者技能証明(技能証明)を受けるためには、原則として学科試験・実地試験及び身体検査に合格することが必要であるが、登録講習機関(国が登録する民間機関)において無人航空機の操縦に係る必要な講習を受講し、講習の修了審査に合格した場合には実地試験が免除される。

この教則は、無人航空機を飛行させるのに必要な最低限の知識要件及び学科試験において求められる最低限の知識要件を記載することを目的として作成されたものである。技能証明を取得しようとする者を含む無人航空機を飛行させる者にあっては、この教則を常に参照し、安全な飛行を行うために必要な知識を身に付けていただきたい。

また、登録講習機関においては、この教則を参考にしたうえで、これまでの知見やノウハウを活かし、創意工夫を凝らした独自の講習用テキストを作成し、講習に活用されることが期待される。

このように、無人航空機の飛行に最低限必要となる知識要件が記載されており、登録講習機関における講習用テキストの土台としての役割を担うことになるこの教則が、技能証明の取得を目指す皆様を安全な飛行へのと導く道しるべとなることを願う。

2.無人航空機操縦者の心得

2.1 操縦者の役割と責任

2.1.1  操縦者としての自覚
2.1.2  役割分担の明確化
2.1.3  準備を怠らない
2.1.4  ルール・マナーの遵守
2.1.5  無理をしない
2.1.6  社会に対する操縦者の責任
2.1.7  第三者及び関係者に対する操縦者の責任
2.1.8  事故を起こしたときに操縦者が負う法的責任

2.2 安全な飛行の確保

2.2. 1  飛行計画の作成・現地調査
2.2. 2  機体の点検
2.2. 3  気象情報の収集
2.2. 4  地域情報の収集
2.2. 5  連絡訂正の確保
2.2. 6  服装に対する注意
2.2. 7  体調管理
2.2. 8  技能証明書等の携帯
2.2. 9  飛行中の注意
2.2.10  飛行後の注意

2.3 事故が起きたときの対応

2.3.1  事故を起こしたら
2.3.2  通報先
2.3.3  保険

3.無人航空機に関する規則

3.1 航空法全般

3.1.1  航空法に関する一般知識
3.1.2  航空法に関する各論

3.2 航空法以外の法令等

3.2.1  小型無人機等飛行禁止法
3.2.2  電波法
3.2.3  その他の法令等

4.無人航空機のシステム

4.1 無人航空機の機体の特徴(機体種類別)

4.1.1  無人航空機の種類と特徴
4.1.2  飛行機
4.1.3  回転翼航空機(ヘリコプター)
4.1.4  回転翼航空機(マルチローター)

4.2 無人航空機の機体の特徴(飛行方法別)

4.2.1  夜間飛行
4.2.2  目視外飛行

4.3 飛行原理と飛行性能

4.3.1  無人航空機の飛行原理
4.3.2  揚力発生の特徴
4.3.3  無人航空機の飛行性能(一等)
4.3.4  無人航空機へのペイロード搭載
4.3.5  飛行性能の基本的な計算(一等)

4.4 機体の構成

4.4.1  フライトコントロールシステム
4.4.2  無人航空機の主たる構成要素
4.4.3  送信機
4.4.4  機体の動力源
4.4.5  物件投下のために装備される機器
4.4.6  機体またはバッテリーの故障および事故の分析

4.5 機体以外の要素技術

4.5.1  電波
4.5.2  磁気方位
4.5.3  GNSS

4.6 機体の整備・点検・保管・交換・廃棄

4.6.1  電動機における整備・点検・保管・交換・廃棄
4.6.2  エンジン機における整備・点検

5.無人航空機の操縦者及び運航体制

5.1 操縦者の行動規範及び遵守事項

5.1.1  操縦者の義務
5.1.2  運航時の点検及び確認事項
5.1.3  飛行申請
5.1.4  保険及びセキュリティ

5.2 操縦者に求められる操縦知識

5.2.1  離着陸時の操作
5.2.2  手動操縦及び自動操縦
5.2.3  緊急時の対応

5.3 操縦者のパフォーマンス

5.3.1  操縦者のパフォーマンスの低下
5.3.2  アルコール又は薬物に関する規定

5.4 安全な運航のための意思決定態勢(CRM等の理解)

5.4.1  CRM(Crew Resource Management)
5.4.2  安全な運航のための補助者の必要性、役割及び配置

6.運行上のリスク管理

6.1 運行リスクの評価及び最適な運航の計画の立案の基礎

6.1.1  安全に配慮した飛行
6.1.2  飛行計画
6.1.3  経路設定
6.1.4  無人航空機の運航におけるハザードとリスク
6.1.5  無人航空機の運航リスクの評価
6.1.6  カテゴリーⅢ飛行におけるリスク評価(一等)

6.2 気象の基礎知識及び気象情報を基にしたリスク評価及び運航の計画の立案

6.2.1  気象の重要性及び情報源
6.2.2  気象の影響
6.2.3  安全のための気象状況の確認及び飛行の実施の判断

6.3 機体の種類に応じた運航リスクの評価及び最適な運航の計画の立案

6.3.1  飛行機
6.3.2  回転翼航空機(ヘリコプター)
6.3.3  回転翼航空機(マルチローター)
6.3.4  大型機(最大離陸重量25kg以上)

6.4 飛行の方法に応じた運航リスクの評価及び最適な運航の計画の立案

6.4.1  夜間飛行
6.4.2  目視外飛行