4.2 無人航空機の機体の特徴(飛行方法別)|無人航空機の飛行の安全に関する教則
令和4年9月5日に国土交通省から公開された「無人航空機の飛行の安全に関する教則」の内容について備忘録として挙げています。
以下の内容は全て国土交通省航空局「無人航空機の飛行の安全に関する教則」から引用しています。
4.2 無人航空機の機体の特徴(飛行方法別)
4.2.1 夜間飛行
(1) 夜間飛行と日中飛行の違い
航空法では原則として無人航空機は日出から日没までの間において飛行させることになっている。これ以外の夜間(日没から日の出までの間)に飛行させる場合は承認が必要である。日没及び日出時刻は地域により異なるため、事前に確認すること。夜間飛行では機体の姿勢や進行方向が視認できないため、灯火を搭載した機体が必要であり、さらに操縦者の手元で位置、高度、速度等の情報が把握できる送信機を使用することが望ましい。地形や人工物等の障害物も視認できないため、離着陸地点や計画的に用意する緊急着陸地点、飛行経路中の回避すべき障害物も視認できるように地上照明を当てる。機体に搭載されたビジョンセンサーが夜間に対応していない場合は、衝突回避・姿勢安定などの安全機能が使用できない可能性があることに注意が必要である。
(2) 夜間飛行のために必要な装備
夜間飛行のための必須装備として、無人航空機の姿勢及び方向が正確に視認できる灯火を有することが求められる。ただし、無人航空機の飛行範囲が照明等で十分照らされている場合は、この限りではない。
4.2.2 目視外飛行
(1) 目視外飛行と目視内飛行の違い
目視外飛行では機体の状況や、障害物、他の航空機等の周囲の状況を直接肉眼で確認することが出来ないので、機体に設置されたカメラや機体の位置、速度、異常等が状態を把握することが必要である。
(2) 目視外飛行のために必要な装備
目視外では補助者が配置され周囲の安全を確認できる場合に必要な装備があり、補助者が配置できず安全を確認できない場合は更に必要な装備が追加される。主なものは、以下のとおり。
① 目視外飛行において補助者が配置され周囲の安全を確認ができる場合に必要な装備
● 自動操縦システム及び機体の外の様子が監視できる機体
● 搭載カメラ機体の高度、速度、位置、不具合状況等状況を地上で監視できる操縦装置
● 不具合発生時に対応する危機回避機能(フェイルセーフ機能)。電波断絶時の自動機関や空中停止機能、GNSS電波異常時の空中停止や安全な自動着陸、電池異常時の発煙発火防止等の機能がある。② 補助者を配置しない場合に追加する必要のある装備
● 航空機からの視認性を高める灯火、塗色
● 機体や地上に設置されたカメラ等により飛行経路全体の航空機の状況が常に確認できるもの
● 第三者に危害を加えないことを、製造事業者等が照明した機能
● 機体の針路、姿勢、高度、速度及び周辺の気象状況等を把握できる操縦装置
● 計画上の飛行経路と飛行中の機体の位置の差を把握できる操縦装置